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2022年 10月10日 20時開演
7歳よりピアノをはじめる。
11歳頃ソプラノ歌手のキャスリーン・バトルの来日リサイタルを聞きシューベルトの歌曲とピアノ伴奏の美しさに開眼し、ピアノが好きになる。
ピアニストになるため、通っていた普通高校を1年で退学、桐朋学園大学付属高等学校音楽部に再入学、その後桐朋学園大学に入学し、卒業後ドイツに渡る。
ベルリン芸術大学卒業。卒業後パリに移住。 パリ・エコールノルマル音楽院にて高等演奏課程のディプロムを審査員の満場一致で取得後、同音楽院コンサーティスト高等ディプロム課 程にて研鑽を積む。サミック・ベヒシュタインコンクール(ドイツ)ファイナリストディ プロマ、ナレンチュフインターナショナルフェスティヴァルコンクー ル3位(ポーランド)、アグロポリ国際ピアノコンクール4位(イタ リア)等国内外のコンクールで入賞。
これまでに木村徹、加藤智子、練木繁夫、若林 顕、ファビオ・ビディーニ、故エレーヌ・ラピツカヤ、ギグラ・カツァ ラヴァに師事。
7年に及ぶ留学を終え、日本に帰国。千葉県浦安市にてピアノスクールを開講、幼児から大人まで多くの生徒に「自分のピアニズムを大切に」をモットーに指導している。
帰国後もヨーロッパでの演奏会にソリストとして招かれる等、国内外で活動を行っており、2010年モーツァルトのコンチェルトをポーランドの音楽祭にてルブリン室内楽オーケストラと、2012年ルーマニア国立ディヌ・リパッティ 交響楽団(指揮:尾崎晋也)と定期公演にてラフマニノフのピアノ協奏曲第2番、2014年ベートーベンのピアノ協奏曲 第5番「皇帝」共演。
2019年再びルーマニアに招かれ同交響楽団とブラームスのピアノ協奏曲 第2番を演奏。3度目の共演を果たした。
日本ではワルシャワスフィルハーモニー弦楽四重奏団と東京文化会館小ホールにてブラームスのピアノ五重奏を、2018年2月には「都民芸術フェスティバル」に於いて、東京シティ・フィルハーモニック管 弦楽団(指揮:高関健)と東京芸術劇場コンサートホールにてラフマニノフピアノ協奏曲第2番の共演。2019年2020年は浦安シティオーケストラと共演。
東京文化会館を始めとする国内主要ホールにてピアノソロリサイタルを定期的に開催。
CD「リスト:ピアノソナタxシューマン:幻想曲」「ブラームス:後期ピアノ作品集」をリリース、多くの音楽雑誌に取り上げられ、アップルミュージック、アマゾンミュージックなどのストリーミングで世界中にて再生されている。
また、コンクール審査員、音楽雑誌への寄稿など幅広く活動している。
日本演奏連盟会員、演奏年鑑掲載ピアニスト、全日本ピアノ指導者協会正会員。クラシック音楽コンクール全国大会審査員。
モーツァルト(1756-1791)はザルツブルグで生まれ、5 歳ではじめて曲を作ったと 伝わっています。
生涯にわたって 900 曲以上の、あらゆるジャンル(声楽・器楽曲)の作品を残しました。
ロマンス K.Anh.205
この曲のタイトル「ロマンス」という言葉は、音楽においては、抒情的「歌曲」の意味でした。
そこからヨーロッパ古典派の中で「美しい旋律を伴う器楽曲」というジャンル名を示すようになりました。
形式による拘束がないため「ロマンス」と名の付く作品は、大作から小品まで いろいろな曲があり、モーツァルト自身も何曲かの「ロマンス」を書いています。
そのひとつがこの K. Anh.205 です。
『あまり知られていない曲ですが、自然で素朴で美しい曲です。井上音楽堂の優しい雰囲気を想像して第 1 曲目に選びました。』
ベートーヴェン(1770-1827)はドイツで生まれ、その後ウィーンで活躍しました。
当時、宮廷や有力貴族のためのものだった音楽が、大衆へ向けたものへ発展する礎を築いた作曲家だといわれています。
ピアノソナタ 第30番
ホ長調 作品109
ソナタとは、イタリア語で”鳴り響く”という意味の「ソナーレ」に由来する語で、“唄う”「カンターレ」と対比され、器楽曲をさしていました。その後、多楽章構成をもつ曲がソナタと命名されるようになりました。
ベートーヴェンはその56年の生涯で、32曲のピアノソナタを作曲しています。
円熟期の50歳で作られたこの第30番は三つの楽章で構成され、第3楽章はひとつの主題が、楽章の中で6つの変奏曲に展開していくのが特徴です。
『ベートーヴェンの不滅の恋人と言われているアントニア・ブレンターノへ捧げたと 言われているソナタのひとつです。特に第3楽章はベートーヴェンのソナタの中で、最もロマンティックな楽章だと私は感じています。』
ピアノの詩人、ショパン(1810-1849)。
繊細なメロディ、和声、さまざまな様式によって美しいピアノの世界観を創出しました。
三つのマズルカ
作品50-1.2.3
マズルカはポーランドに伝わる3拍子の民族舞曲です。3曲で構成されたこの作品50番は、それぞれが独立したマズルカの小品です。
『1曲目、ショパンの未来への強い決意の様なものが
伝わってくる、大変力強い作品。
2曲目、幸せに満ち溢れたロマンティックな作品。
3曲目、いろいろ困難がありながらも勝利を
掴みとった喜びの様なものを感じる作品。
上記はすべて私の勝手なイメージです。3曲目が弾いてみたくて、今回プログラムに盛り込みました。』
ノクターン 第16番
作品55-2
ノクターンは、ラテン語のNOX(ノクトゥヌルス「=夜の」)から派生し、夜の瞑想・それをイメージする歌曲を示していました。
やがて美しい旋律のピアノ小品に、ノクターンというタイトルがつけられるようになり、日本語訳では夜想曲と呼ばれています。
『この作品55-2は、優しく温かい雰囲気に溢れ、包容力があり、ショパンのノクターンの中で私が最も好きな作品です。』
ポロネーズ 第7番
「幻想」
変イ長調 作品61
ポロネーズは、マズルカ同様ポーランドの民族舞曲です。
マズルカが大衆で伝播したのに対し、ポロネーズは貴族の間で伝わりました。
格調高い3拍子でポロネーリズムと呼ばれる
「タン・タタ・タ・タ・タ・タ」が 基本で、
ショパンの全18曲のポロネーズには随所に
このリズムが使われています。
この作品61番「幻想」はショパンの
晩年(39歳ころ)1846年ころに作られました。
『大学生の時に初めて取り組んだ作品。当時まだまだ内容の濃さを理解していなかった と思いますが、取り組んでみて大好きになった作品です。
ショパンの晩年の作品なので、ベートーヴェンの晩年のソナタ30番と組み合わせて弾いてみたいと思い、今回プログラム に入れました。20年近くぶりに弾きます。』
Over the Rainbow
©Inoueongakudo2022